令和3年度入学者選抜方法の変更点
入試の変更
令和3年度の4月に大学へ入学する学生について、入試が変更されるそうです。
まず、試験方法の名称が次のように変わります。
- 一般入試 ⇨ 一般選抜
- AO入試 ⇨ 総合型選抜
- 推薦入試 ⇨ 学校推薦型選抜
「入試」が「選抜」に変わっています。
特性をより明確にする観点から
らしいのですが、「一般選抜」「学校推薦型選抜」は明確になっていますが、「総合型選抜」はよく分かりません。総合とはどこからどこまでなのでしょうか。進学後の学習以外のことを大きく評価するのでしょうか。工学部で陸上インターハイ出場はどれくらい評価されるのでしょうか。評価の基準がわからない入試は、不安定で良い結果は出ないような気がします。
大学入学共通テスト
令和3年で、「大学センター試験」から「大学入学共通テスト」に変わります。
なにが変わるのか。大きく変わるのは、国語と数学で記述式の解答が求められることと、英語についてヒアリングとリーディングの評価が対等で外部試験を利用することがあげられます。
共通一次試験から始まっている共通テストは、全ての国公立大学を受験する場合には、受験しなければならない試験です。
実施している目的は
高等学校等における基礎的教科・科目についての学習の達成度をはかる
になります。
宇都宮大学では
大学入学共通テストを利用し,原則5教科7科目を課します。また,国語及び数学に ついては,記述式問題も併せて活用します。
今までと変わらないようです。
英語科目の取扱い
英語の民間試験の扱いについては
民間の資格・検定試験(以下「英語外部資格・検定試験」)を「一般選抜」の全 受験生に原則課します。併せて,大学入学共通テストで実施される英語試験(リーディング・ リスニング)も課していきます。
大学入試センターが認定した全ての英語外部資格・検定試験を評価の対象とします。利用方法については加点 方式とし,CEFR 対照表(C2~A1)に対応した具体的な加点については,次のとおりとしま す。
CEFR 得点
C2 20
C1 20
B2 20
B1 16
A2 10
A1 4
高卒程度の英語力が英検では2級で、特典で変わりますがCEFRの対応ではB1とA2になります。英検で準1級以上で得点が20となるので、準1級の取得が見込める高校生は有利になるようです。中卒程度の英語力なら4点です。
また、
CEFR のいずれの水準にも該当しない場合(英語外部資格・検定試験を受験でき なかった者を含む。)でも,出願を可能とし,「スコア無し,加点無し」として扱います。
だそうです。
20点の重みをどう受け取るか。大きいとするか小さいとするか。
私としては、英検で2級を取れない受験生は外部試験は必要なく、準1級以上で意味を持っていくる感じがします。外部試験の対策を考えるならば、2次試験の得意分野を勉強した方が良いと考えます。
主体性評価
今回の入試の変更で、気になるのがこの部分です。
「主体性評価について 一般選抜における,主体性を持ち,多様な人々と協働しつつ学習する態度の評価(いわゆる,「主体性評価」)は,調査書を主体に行います。また,調査書に加えて,e-Portfolio の提出も可 としますがあくまでも提出は任意とし,調査書のみ提出した受験生と評価の上で差が出ないよう に配慮します。」
高校時代の活動を積極的に評価するようになります。どの程度が評価されるのか不明なところが怪しいです。これには、全ての受験生で評価しない、もあり得ることになります。
高校時代、他人に評価される活動を行なっている生徒は一握りです。そのような活動より、大学が求める専門的能力を十分持っている学生を、正確に選抜できる試験がいいかと思います。